こんばんは、劇場大好き、シアター滝川@マネテク!です。

「花火」での衝撃の芥川賞受賞から、真の実力が試される長編第2作、ということで、読んでみました。

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筆力を感じる

まだまだ荒削りなところもあるようにも思いましたが、作家としての筆力を感じました。

人間のダメな部分

誰しもが抱いたことのある、つい自分を否定してしまうような気持ちが全面に出ていて、ここまで人間のダメな面を赤裸々に描き出すのもすごいなと素朴に思いました。
永田が本当にダメなやつ、と思いつつも、自分にも心当たりがないでもない、という感情は、多くの読者が抱くのではないかと思います。

自分の醜い部分を見透かされているようで嫌な気分になるのですが、それは多かれ少なかれ自分にも、嫉妬してしまったり、甘えてしまったりするクズの要素(笑)があるからだと思います。
もっと多感な年頃の読者だったら、自分のことを書かれているのではないか、とか思ってしまいそうです(笑)。

お互いの依存

永田は救いようのないクズだと思いましたが、描かれていない部分も含めて実は魅力的な部分もある人物だったのではないでしょうか。
物語は基本的に永田の視点で進んでいくので、全ての事実は永田のフィルターがかかっている、ということだと思います。
つまり、実際のところなんて分からない、ということです。

サキとの関係では、永田がサキに依存している部分もあれば、サキが永田に依存していた部分もあったのではないでしょうか。
そういう意味では、2人何とか支えあって生きていた、という面もあるのかもしれません。
サキはサキで、(ものすごおくいい子だと思いますが)決して完全な人間でもなかったはずです。

救いようのあるラスト

ラストでは、不覚にも涙腺が弛んでしまいました。
いろいろと突っ込みどころはあると思いますが、最終的に、救いようのある結末だったのは個人的によかったです。

今日のマネテクポイント

相変わらず忙しそうですが、2年に1本くらい、長編読みたいですね。

劇場
★★

星の基準
★★★★★ 手元に置いて何度も読み返したい名著 買って配りたい
★★★★ また読みたい、いい本。他人に勧めたい
★★★ よい本だった。また読むかは微妙。
★★ 読む価値のある部分もあるが…。また読むことはなさそう。
★ 時間の無駄だった。