こんばんは、資本主義大好き、キャピタリズム滝川@マネテク!です。

3年前のベストセラー、水野和夫さんの「資本主義の終焉と歴史の危機」を読んでみました。
きっかけは、職場の先輩が水野和夫さんをすすめてくれたからです。

フロンティアの存在を前提にした資本主義は終焉を迎えつつある

この本の主張は、「はじめに」でほとんど書かれています。
それは、資本主義の死期が近づいている、なぜなら、地球上にフロンティアが残されていないからだ、というものです。

どういうことかというと、資本主義というのは「中心」が「周辺(フロンティア)」を開発していくことで利潤を生み出していくというモデルだということが根本にあります。
端的には、周辺たる植民地を搾取し本国で反映を謳歌した帝国主義時代の列強などが分かりやすいイメージになるかと思います。

地理的なフロンティアは既に消失

地理的なフロンティアは、アフリカ諸国が資本主義経済の枠組みに組み込まれると同時に消失しました。
そして地理的なフロンティアの消失に伴い、電子空間でのフロンティアが生まれ、また開発が進んでいます。

国境なき現在の資本主義の帰結は格差社会

従来は、資本主義経済は国という単位で語られていたため、先進国と発展途上国、というような分類がなされていますが、国という単位がインターネットの発達による電子空間の広がりとともに崩壊してくると、経済上は国という概念が意味をなさなくなってくるので、資本主義を維持するためには国の中でも富裕層と貧困層の二極化が発生する、というわけです。

資本が利潤を生まない世界?

個人的には、資本主義経済における期待利回りは常にゼロを上回る、と考えインデックス投資による分散投資を続けてきていますが、実際にはマイナス金利が現実化してきており、長期的には資本が利潤を産まない世界が近づいてきているのかもしれません。
もともと、発展途上国の開発が進んで先進国に近づくにつれ、実物経済の利潤率が低下していくのは容易に想像のつく話です。

また、ある意味、平均値が変わらないゼロサムゲーム下での南北問題の解消は、先進国の経済水準を低下させることと同義だと言えます。
ちなみにこの南北問題絡みの主張は、20年以上前、私が受験生だった頃に小論文のテーマとして好んで書いていたネタです。我ながら、なかなかの慧眼だと思います(笑)。
資本主義というものが、本質的には資本家が労働者を搾取する構造の上に成り立っている、というのは真実だと思っていますが、資本主義における搾取の構造は、何も資本家と労働者の間にだけあるのではなく、国の間にも存在するのです。

ポスト資本主義はどうなるのか?

資本主義が終わった後、いったいどんな経済システムとなっていくのかは、水野さんも答えを持ち合わせてはいません。
どんな世の中になるのでしょうか…。
ハードランディングにより破局的なバブル崩壊が発生し、金融資産はすべて紙くずに、というような事態は回避したいところです。
となると、金でも買いますかね(笑)。

まとめ:オススメです

いずれにしても、いろいろと考えさせられる良書だったと思います。
新書ですし、分かりやすく書かれてはいるのですが、もう一回読んで頭に入れたいです。
資本主義の終焉と歴史の危機
★★★★

星の基準
★★★★★ 手元に置いて何度も読み返したい名著 買って配りたい
★★★★ また読みたい、いい本。他人に勧めたい
★★★ よい本だった。また読むかは微妙。
★★ 読む価値のある部分もあるが…。また読むことはなさそう。
★ 時間の無駄だった。